奥村資産管理事務所の金融経済ニュースレター

経済ニュースPICK UP(2017.4.3)

2017年04月03日


経済ニュースPICK UP

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1. メイ首相、EUに離脱を通知

メイ英首相は3月29日、欧州連合(EU)基本条約であるリスボン条約50条を発動し、EUに対して正式な離脱通知を行う。これにより離脱条件などを巡る原則2年の交渉が始まるが、正式交渉が始まるのは5月になってから。離脱の合意事項には英国を除く27カ国の政府だけでなく、相手国議会の承認も必要であり、2年はあっという間に過ぎていくでしょう。

昨年6月の英国のEU離脱決定以来、他のEU諸国にも離脱をめざす政治運動が感染し、EUを解体しようとする極右や極左の台頭に拍車がかかってきました。英国はEU全体に対して混乱を与えましたが、生まれ変われる好機ともなります。EUは今解体と再編、自立と分裂の間で激しく揺れ動いています。

2. 米中首脳会談実現

4月の6日~7日にトランプ政権誕生後初の米中首脳会談が行われます。トランプ大統領は自らのツイッターで「これ以上の巨額な貿易赤字や雇用の流出は認められず、来週の中国との会談は非常に難しいものになる」と投稿し、貿易赤字の問題をめぐって厳しい姿勢で交渉に臨む考えを示しました。

心配なのが制裁関税などの強硬策も辞さない構えを示していることです。オバマケア代替法案が頓挫するなどの失敗を挽回するため、強気に出てくることも予想できます。トランプ政権が制裁措置を繰り出せば、相手国の報復措置を招いて貿易戦争に発展しかねません。日本の自動車輸出も槍玉に挙げられているので、自動車関連会社の業績も落ちるでしょう。どのような落とし所へ持っていくのか、注目したいと思います。

3. 原子力発電に翻弄される産業界

東芝、米原子力子会社ウェスチングハウスが連邦破産法11条の申請を発表しました。本来東芝は好調な半導体事業を抱えたまま再生へと進むべきなのですが、先日その半導体事業は分社化して売却することが臨時株主総会で決議されました。半導体と原子力の二本柱を失った東芝はどのようにして再生するつもりなのでしょうか。米国のGEや仏国のアルバなど原子力に手を出した企業は数多くあります。GEはいち早く撤退し、医療機器や工業向けIoTの機器やソフトウェア開発へ方針転換し成功を収めつつあります。

原子力事業はリスクが高く、福島原発の事故など何かあったときの損失は計り知れなくなります。人が生きていく上でエネルギーは必要不可欠ですが、原子力に代わるクリーンなエネルギーが必要不可欠となってくるでしょう。ここで注目しているのは地熱発電です。地熱発電は永久機関に近く、超効率的に発電が可能です。5年後、10年後のエネルギー発電事業の主流がどうなっているのか、これからの時代の動きに注目しています。


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