奥村資産管理事務所の金融経済ニュースレター

経済ニュースPICK UP(2017.4.10)

2017年04月10日


経済ニュースPICK UP

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1. 米国、シリアへの空軍基地へミサイル攻撃
米国は6日、シリアの空軍基地へ巡航ミサイル「トマホーク」59発で攻撃を行いました。シリアのアサド政権が化学兵器を用いて多数の民間人を殺害したことで国際的非難が巻き起こり、トランプ大統領は「人間性を踏みにじる行為」と批判していました。この化学兵器はサリンと言われており、ロシアから渡ったものとの見方が有力です。
今回の空爆は中国の習近平主席とトランプ大統領が米中会談する日に行われ、習近平主席及びロシアのプーチン大統領とも事前の合意はあったものと思われます。大義名分は化学兵器の使用。同じく化学兵器の所有が疑われている北朝鮮の近海に米海軍は原子力潜水艦を配備しました。極東アジアでも軍事的緊張は高まっています。
ちなみに、今回の空爆は共和党や民主党でも大絶賛され、トランプ大統領は新の米国大統領になった!とも言われています。支持率の下がるトランプ大統領の支持率対策の面もあると思われ、ある程度支持率が改善したらシリアへの攻撃は止めるのでは、と予想しています。シリアの後ろ盾をしているロシアとの関係を壊したくないという姿勢を今まで見せてきていたからです。

2. 全医療機関で専用IDを活用し、患者情報を2020年から共有―厚労省
個人的には注目のニュースです。専用IDはマイナンバーを活用し、検査の重複を防ぎ、医療費の削減が狙いのようです。注目したのはIoTによるビッグデータの収集が今後どの業界でも主流になることです。今回のニュースは医療機器一つ一つがIoTにより患者情報を収集・共有し、ビッグデータとして管理し、医療費のような経費を削減するという、IoTの王道的な使い方です。
妨げになるものとして考えられるのは、個人情報保護と誰がリーダシップをとるかでしょう。個人の健康情報は最高レベルの個人情報です。法律の整備が必要でしょうね。また、IoTは国内外各社しのぎを削って争っており、結局政府が旗振り役を務めなければならないでしょうが、医療費削減を目指すなら反発もあるでしょう。しかし、個人的には喫緊の課題だと思いますし、予定通り20年度から行えると良いのですが。

3. 米労働省が発表した3月の雇用統計は期待はずれの結果に
米労働省が発表した3月の雇用統計は非農業部門雇用者数が9万8000人増となり、事前予想の18万人を大きく下回る結果となりました。ただ、失業率は4.5%と歴史的低水準であり、完全雇用に近い状態です。

識者のコメントは以下の通りです
<RBCキャピタルマーケッツ(ニューヨーク)の首席米国エコノミスト、トム・ポルチェリ氏>
GDP変動や低水準の失業申請件数など他の指標と、雇用者数の変化が一致しておらず、今回公表された雇用者数の変動が異常値というのが現実だ。

<アリアンツの首席経済アドバイザー、モハメド・エラリアン氏>
賃金の伸びは予想と一致しており米労働市場は雇用者の伸びから賃金の伸びへと緩やかな移行を遂げつつある。

<バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの米短期金利戦略部門責任者、マーク・カバナ氏>
現時点でFRBの見通しが大きく変わることはない。ただ、一部FRB当局者が示していた成長の上振れリスクの重しになる可能性はある。


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