奥村資産管理事務所の金融経済ニュースレター

今後の株価は◯◯◯◯でわかる?その4(2017.06.22)

2017年06月22日


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それでは、今回も引き続き前回の続きから始めたいと思います。

ミレニアル世代が今後の鍵となるとお話ししました。

約2ヶ月ほど前にこちらでお伝えしましたが、アメリカのミレニアル世代は9,200万人おり、団塊の世代であるベビーブーム世代の7,700万人よりも人口の層が厚く、人口動態が先細っていく日本と比較すると今後新たに消費支出を増やしていく人口の増加が見込め、企業利益が伸びて今後も強い経済成長が見られることだと思います。

https://www.okumura-assetm.net/magazine/投資/20170420/
足元の大きな(?)トレンドを少しご紹介します(2017.4.20)

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(データ参考:<日本>厚生労働省人口動態統計 <アメリカ>Department of Health and Human Services, National Center for Health Statistics)

そして上の図のデータを前回までここに載せていた株価と人口動態を連動させたグラフに挿入すると以下のようになりました。

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(データ参照:Nikkei Inc., 厚生労働省)

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(データ参照:TRADING ECONOMICS, Department of Health and Human Services, National Center for Health Statistics)

1つ目の日本のグラフを見ていくと、やはりこのまま人口動態は先細っていくことが目に見えており、社会的に余程大きな変革が行われない限りは、高齢化社会のもと財政を悪化させながら経済も先細っていくことになるでしょう。。。

2つ目のアメリカのグラフには、わかりやすいように『ベビーブーマー』『ジェネレーションX』『ミレニアル』に区切っています。

ご覧になって頂くとお分かりになりますが、長期的に見た人口動態の上昇トレンドは2040年頃まで続いています。こうして見ていると、2000年頃からの10年間は例外的に新たに34歳を迎える人口数が例外的に少なくなっているのが分かりますね。

でもだからと言って、学生ローンの借金漬けのミレニアル世代が幾ら多くても現時点で『負け組世代(多くの投資家からそう言われています)』と呼ばれている彼らにそんなに経済的なインパクトをもたらすことが出来るのですか?という疑問もあるかと思います。

実際に、ミレニアル世代の一番年上(現在34〜35歳)が大学に入学した頃に911テロがあり、イラク戦争へ突入し、そしてリーマンショックがあったりと、あまり社会的にも経済的にもそれほど恵まれてこなかった世代だと言えます。

ですが、調査会社によるとアメリカのミレニアル世代はこれまでのどの世代よりも楽観的であると言っており、彼らの70%が親世代よりも良い生活が遅れ、また50%がこれから先のアメリカは歴史上最高の時を迎えると信じています。つまり、彼らの多くが将来に対し強い自信を持っているということが言えます。

http://www.bentley.edu/impact/articles/nowuknow-unbridled-optimism-millennials
NowUKnow: The Unbridled Optimism of Millennials

彼らは統計的に現在年間消費高は1.3兆ドルと言われていますが、2025年には彼らの総所得が8.3兆ドルに達する見込みがあると言われており、その頃には消費高も現在よりも何倍も増えている可能性があります。更に彼らは親世代であるベビーブーム世代から約40兆ドルを相続する予定であるので、旺盛な消費が今後見られるのはほぼ確実だと言えます。

http://www.businesswire.com/news/home/20160426005104/en/Rising-Urbanization-Demand-Millennials-Boost-Global-Cakes
Rising Urbanization and Demand from Millennials to Boost Global Cakes and Pastries Market During 2016-2020, says Technavio

http://gi.guggenheiminvestments.com/GuggenheimInvestments/media/pdf/The-Rise-of-the-Millennials-Sales-Idea.pdf
The Rise of the Millennials – Generation Next

また面白いことに、彼らの親世代であるベビーブーマーも、彼らが34歳に差し掛かった頃の1982年9月6日発行のTIMEsマガジンにはカバー特集に『Bull Market(強気相場)に突入したのか!?』とあり、そこには「またダウ平均株価が過去最高を破った!そしてまた破った!もはやマーケットの狂気がそうしたと言うしかない。これは今後長期的に上昇するサインなのか?それともこれから大きなクラッシュが来る予兆なのか!?まだ経済基盤が回復していないのにこの株高現象は意味不明なことであり、ウォール・ストリートの連中がおかしなマネーゲームをしているとした言いようがない」と記載されており、まさに今の状況と同じだなと思えて面白いです。

↓ちなみにこちらが当時のTIMEsマガジンの表紙です

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(出典:http://time.com/vault/year/1982/

上に載せているこれまでのダウ平均株価の動きを見ていくと、ベビーブーマーが出費を大きく伸ばし始める34歳に差し掛かった1982年から出費を減らし始める54歳の2000年までに、なんとダウ平均株価は770ドルから11,750ドル(約15倍!)まで、TIMEsマガジン編集部の懸念を吹っ飛ばすような形で大きく上昇しました。

そんなベビーブーマーにとっての1982年に当たる年がミレニアル世代では昨年の2016年だったのですが、昨年からダウ平均株価は同じく上昇していますね。これは偶然でしょうか?今後の株価の動向も注視したいです。

そしてこのミレニアル世代による大波はアメリカに限った話ではありません。世界中でそれは発生しており、各国あらゆるメディアで『ミレニアルの波に乗り遅れるな!』と言わんばかりの情報が飛び交っています。

https://in.finance.yahoo.com/news/world-largest-disruptive-force-could-060735040.html
The Disruptive Millennial Generation Could Become India’s Trump Card

http://asia.nikkei.com/Business/Trends/Reshaping-the-workspace
Reshaping the workspace

https://www.slideshare.net/agalorda/2-types-of-millenials/4-WORLD_POPULATION_BY_GENERATIONMillennials_are
WORLD POPULATION BY GENERATION Millennials

また今は50年前とは違い、世界中がネットに繋がった時代です。つまり世界各国でミレニアル世代に受けるビジネスが出た途端にあっという間に世界中に伝播するような環境です。

投資という観点からは、そんな彼らの趣向に合ったビジネスを展開している銘柄は大きな利益をもたらすポテンシャルがあると言えます。

長期的に大きな経済トレンドを作っていくことになるのは間違い無いでしょう。


カテゴリー:投資, 経済動向